家事代行のサービスを決めるポイント
はじめに
家事代行サービスは、2000年頃から盛り上がりを始めた支援サービスです。主に一般の家庭に訪問して、清掃・料理・買い物代行・整理整頓・ベッドメイクなど家事に関わる全般業務を代行します。ベビーシッターや高齢者の支援を行う業者もあり、付随する様々なサービスがあります。
家事代行サービスを提供する業者は、2012年頃まで増加を始め、家政婦紹介所を除き都内では30社ほど展開を行っています。
決めるポイント(何が困っているか、どの程度利用したいか)
家事代行サービスを検討している方は、程度の差はあれど、家事に対して困りごとを抱えています。また、住み込みの家政婦(女中さん等)を雇うほど金銭面でゆとりは無いので、どの程度利用したいか個人差があります。
この記事では、細かなタイプ別に、どのように家事代行サービスを決めれば良いのか。決めるポイントをご支援出来ればと思います。
1-1 ライフスタイル
夫婦共働きの方
ご夫婦共に責任ある仕事をしていれば、家事の分担が取れていないのは当然の事かと思います。過去の価値観や性差から、女性の負担が大きくなりがちで、育った環境の違いから片付けに関する価値観も異なるため生活のストレスに繋がりやすいため、隔週でも依頼することをオススメします。
【参考】AERA「共働きの家事育児100タスク表」
【共働き夫婦の予算算出案】
①夫婦の家事分担タスクを一覧化する
②タスクを「得意/不得意」「時間がかかる/かからない」でマトリクスに分類する。時間は明確に週◯min単位で書き出す。片付けの価値観は、片付けない方に合わせてタスクとする。
③時間がかかり、不得意なタスクの所用時間(◯min/週)から下限の予算を確定させる
④予算に見合う定期サービスを探す
単身でお仕事が忙しい方
特に男性に多いですが、幼少期から家事に向かう時間が無かったため、一人暮らしを始めた途端に家事が全くできない方もいらっしゃいます。また、仕事や事業などに熱中した結果、身の回りが疎かになる事や、普段から部屋におらず、家事に割く時間が惜しくなるようであれば、家事代行はぜひとも検討すべきかと思います。
【家事が全く分からない方】
生活の中に、家事が馴染んでいない。という方は、在宅中に家事代行サービスを利用し、そのノウハウを目で見て。一緒に家事が出来るように勉強するのが良いです。スポットの利用や、「家事を教えてほしい」という要望に答えられる柔軟性のあるサービスを選ぶことをおすすめします。
【不在が多く家事が出来ない方】
家事代行サービスの利用料金をお支払いして、得られるものは「自分の時間」です。仕事で月曜から金曜日まで働き詰めになった後、土曜日家事に追われる生活は、所得を得ている方としては非効率の何者でもありません。
可処分所得の範囲になりますが、将来の投資として、人生の目標と共にどの程度利用し続けるかの見合いを付けると良いでしょう。
鍵をお渡しして、不在時に清掃してもらうサービスが適切かと思うのでサポートサービスが手厚い会社を選ぶことをおすすめします。
妊娠・育児中の方
個人差はありますが、妊娠中は身体的負担がとても大きく、日常生活で人の手助けがどうしても欲しくなる事が多くなります。妊娠しても仕事をある程度まで続けなければならなかったり、出産間近になると身体の構造が変化するので体調はもとより精神的にも負担になったりと、家事どころじゃない事も多々あります。出産前の負担を少しでも軽減するために家事代行サービスを利用される方は非常に多いです。
今、まさに検討している方は、既に家事の負担が重くなったと感じていると思われます。個人とのマッチングは相性や品質がバラバラなので、清掃のクオリティが行き届いている会社を選ぶのが適切かと思います。
ペットを飼っている方
ペットシッターまで対応出来る会社は非常に限られます。犬猫はアレルギーを含めて当事者次第の部分が非常に強く、命を扱うため、その責任は飼い主が思う以上に慎重である事が多いです。
マッチングサービスを利用して、ペットシッターを含めた家事代行が可能であるか、個別にコミュニケーションが取れるサービスがオススメです。
1-2 価値観
やりたい事を優先したい方
収入の面で余裕があり、やりたい事(仕事・趣味等)を優先したいという方には、スキルや経験豊富なスタッフを有する会社をオススメします。やりたい事を優先するという事は、何かしら一流(1番)で居続ける必要があり、それをサポートする家事代行サービスは、安価で雇われるお喋り好きのオバちゃんでは困るはずです。極端は話ではありますが、芸能人のマンションのコンシェルジュが部屋に侵入した事件なども過去に発生しており、家に出入りする方をしっかりと保証してくれる企業の存在が安心してやりたい事に没頭出来る要素になりえると思います。
家事が苦手で外注したい方
家事代行サービスは、女中や住み込みの家政婦よりも敷居が下がりますが、月額料金で4万円程度の金額が必要になる場合があります。これは「家事が苦手だから」という理由だけでご依頼頂くには高いはずです。突然の一人暮らしの際に、スポットで利用して、“自分で出来るようになるための勉強“と割り切る必要があります。
家事に手が回らない方
突然のトラブルがあり(ネガティブな例で恐縮ですが)離婚や病気、怪我などを理由に家事の手助けが必要な場合があります。日常で家事をやっていた方の代理探しは緊急性が高く、説明出来る事も少ないため家事代行の歴が長く、経験のある方を探すことをオススメします。
家事に割く時間が勿体無いと感じる方
家事に向き合う時、それが楽しい/楽しくないだけではなく、「これは自分がするべきことか」という自問を行ったことがあるなら、家事代行サービスを検討してみてはいかがでしょうか。例えば、英会話を勉強したい方は、フィリピン人の家政婦を雇う事で家事代行+英会話レッスンにすることで、家事に充てる時間を英会話をプラスしてより価値の高いサービスに置き換える事ができます。(また、フィリピン人は家政婦として世界的に評価が高い事も利点です)
1-3 個別事情
シェアハウスを運営予定の方
シェアハウスを運営されている(しようと考えている方)は、経験豊富なスタッフが在籍する家事代行サービスの利用をオススメします。利益を削ってもシェアハウスを清潔に保ちたいと考えているならば専任担当が理想的かと思います。
単身男性の方
単身の男性NGというスタッフは多いです。これはあくまで個人個人の問題ではありますが、女性としては仕事だとしても、単身の男性宅に対する抵抗はどうしてもあります。家事代行をマッチングするサービスでは、(その仕組に寄りますが)個別に単身男性が大丈夫である方を探す手間もあります。しっかりと要望を伝えて対応して貰えるサービスを選んだほうが得策です。
まとめ
家事代行サービスは、人と人で成り立っているため個別に事情は大きく変わります。家に他人を入れるには、それなりの決断かと思いますので吟味し過ぎず。まずはどこかに相談してみるのもいいかもしれません。